【唐】則天武后の墓・乾陵の特徴と歴史的価値、未発掘の理由と現在

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中国史上唯一の女帝として知られる則天武后。
則天武后の墓「乾陵(けんりょう)」は、中国でも特に有名な皇帝陵のひとつです。

乾陵は唐の第3代皇帝・高宗(李治)と則天武后が合葬された巨大な陵墓。
ただ、現在に至るまで本格的な発掘が行われていないため、大きな注目を集めています。

則天武后乾陵特徴歴史的価値
② 乾陵が未発掘理由
③ 乾陵の現在の状況
をわかりやすく紹介します。

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則天武后の墓・乾陵の特徴と歴史的価値

紹介したように、乾陵は高宗と則天武后が合葬された陵墓です。
中国でも特に有名な皇帝陵のひとつで、多くの観光客や研究者の注目を集めています。

乾陵がどのような陵墓なのか、その特徴や歴史的価値についてみていきましょう。

乾陵の特徴

乾陵の特徴は大きく3つあります。

高宗と則天武后の合葬墓

乾陵は現在の陝西省咸陽市にあり、唐の都・長安(西安市)から比較的近い場所にあります。

乾陵の建設は弘道元年(683年)、高宗の死後に始まりました。
その後、則天武后が亡くなる神龍元年(705年)まで拡張工事が続けられたと考えられています。

中国には皇帝陵が数多く存在しますが、皇帝と中国史上唯一の女帝が合葬されている陵墓は乾陵だけ。
また、乾陵の周辺には陪葬墓も数多く存在し、唐王朝の有力人物たちが葬られています。

乾陵は唐王朝の権威や文化を象徴する巨大な歴史遺産と言っても過言ではないでしょう。

梁山を利用した巨大陵墓

乾陵のもう一つの大きな特徴は、「梁山」という山をそのまま利用して建築された点です。

唐代の皇帝陵では、この「山陵形式」が多く採用されました。

女官
女官

というのも、標高の高い山に築くことで、
① 防御力が高まるため、盗掘を防ぎやすい
② 陵墓へ続く道に、石像や石碑が並ぶスペースがある
③ 周囲を見渡せる
などのメリットがあったからです。

乾陵が築かれた梁山には、高宗と則天武后の威厳を示す壮大な空間が造られています。

無字碑

則天武后の功績を刻むために建てられた「無字碑」。
漢字をみてわかるとおり、石碑の表面には文字が刻まれていません。

文字が刻まれていない理由については、
・則天武后の功績は後世が判断すべきだと、則天武后自身が考えたから
・則天武后の功績が大きすぎて、文字で表現できなかったから
など、さまざまな解釈があります。

この無字碑もまた、則天武后の威厳を象徴する存在となっています。

乾陵の歴史的価値

唐王朝は、中国史の中でも特に繁栄した時代。
シルクロード交易によって各地の珍しい品々が集まり、皇帝たちは豪華な財宝を持っていました。

そのため、乾陵内部には、金銀財宝や宝石、工芸品、書物などが大量に眠っていると考えられています。
今後、乾陵の本格的な発掘が行われれば、中国史の研究がグッと進む可能性があります。

乾陵は「最後の巨大未発掘皇帝陵」として、世界的にも注目されています。

則天武后の墓・乾陵が未発掘の理由

乾陵には歴史的価値があるにもかかわらず、本格的な発掘が行われていません。

なぜ、乾陵は未発掘のままなのでしょうか。

実は、防御力の高さや盗掘対策だけでなく、現代中国における文化財保護の考え方も関係しています。
乾陵が未発掘であり続ける理由について詳しくみていきましょう。

盗掘されにくい構造だったから

紹介したように、乾陵は梁山に築かれました。

梁山に築かれた乾陵は、
① 防御力が高い
② 内部構造が複雑である
③ 墓道の位置が簡単にわからない(入口を特定できない)
ため、これまで大きな盗掘被害を受けませんでした。

現在の技術では、文化財の質を保つ発掘が難しいから

紹介したように、乾陵内部には、金銀財宝や宝石、工芸品、書物などが眠っている可能性があります。
ただ、高度な技術をもって発掘を行わなければ、空気や湿度の変化によって、急速に劣化してしまいます。

女官
女官

秦の始皇帝陵周辺で発見された兵馬俑の彩色は、発掘直後に急速に色落ちしました。

この経験から、中国では「保存技術が完全に整うまで、発掘しない」という考え方が強まっています。

国家レベルで保護されているから

乾陵は現在、中国政府によって国家重点文物保護単位に指定されています。

これは、中国における最重要文化財のひとつとして保護されていることを意味します。
そのため、無計画な発掘は厳しく制限されています。

現在の中国では、「文化財は未来世代へ残すべき」という考え方が強まっています。
特に乾陵のような巨大皇帝陵は一度発掘すると、元に戻すことはできません。

中国政府や研究機関は「高度な技術が開発されるまで待つべきだ」という慎重な姿勢をとっています。

則天武后の墓・乾陵の現在

乾陵は現在も未発掘のまま保存されていますが、観光地として整備されています。
現在の乾陵はどのような状態なのでしょうか。

世界的に有名な観光地となっている

言うまでもなく、乾陵は唐王朝を代表する高宗と則天武后を感じられる観光スポットです。
陵墓周辺には、博物館や展示施設が整備されていて、唐王朝の文化を学べる場所として人気があります。

特に有名なのが、陵墓へ続く参道です。
石像がズラリと並ぶ景観は、唐王朝の国際性や権威を象徴しています。

また、則天武后の無字碑にも多くの観光客が集まっています。
乾陵は中国国内だけでなく、海外の歴史ファンからも注目される観光地となっています。

一部の陪葬墓は発掘されている

乾陵本体は未発掘ですが、周辺の陪葬墓については一部発掘調査が行われています。
発掘調査の結果、唐代の壁画や陶器、貴族文化を示す遺物などが数多く発見されました。

これらの発見によって、唐代文化研究は大きく進展しました。

女官
女官

また、陪葬墓から出土した壁画は保存状態が良好。
唐代の服飾や生活文化を知る貴重な資料となっています。

つまり、乾陵本体が未発掘であっても、周辺の発掘調査によって、唐王朝の研究成果が得られています。

今後も未発掘の可能性が高い

現在のところ、中国政府は乾陵本体の本格発掘を行う予定はないとしています。

現在の技術で発掘を進めて、万が一文化財が損傷すれば、取り返しがつかないからです。

そのため、「将来の技術に期待して、今は保存を優先する」という方針が続いています。

ただ、中国の科学技術は急速に発展しています。
今後、乾陵の内部構造や出土品の詳細が少しずつ明らかになるかもしれません。

まとめ:乾陵は二人の皇帝が眠る唯一の陵墓!

乾陵は唐の高宗と則天武后が眠る巨大皇帝陵です。
山を利用した強固な構造によって盗掘を免れ、現在まで未発掘の状態が保たれてきました。

乾陵内部には副葬品や貴重な文化財が眠っている可能性があります。
ただ、文化財保護を優先するという考えから、本格的に発掘する予定はありません。

乾陵は多くの謎を残したまま、「最後の巨大未発掘皇帝陵」として注目され続けるでしょう。

私が則天武后に興味をもったきっかけは、中国時代劇を配信サービスで見たことでした。
映像で見ると人物や時代の雰囲気がつかみやすく、その後に本を読むと理解がぐっと深まります。

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