唐の酒の種類と役割、則天武后(武則天)にまつわる銘酒

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中国史上唯一の女帝・則天武后。
則天武后の生涯は寵愛争い、権力闘争、美少年とのスキャンダルなど、まさに波乱万丈です。

そんな則天武后が毎日飲んでいたのがお酒。
李白や杜甫の詩に描かれるように、則天武后が生きた唐王朝は酒文化の黄金時代でした。

唐王朝ではどのようなお酒が飲まれ、どのような役割を果たしていたのでしょうか。

王朝の種類役割則天武后武則天)にまつわる銘酒を紹介します。

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唐の酒の種類と役割

シルクロードを通じて、東西文化の交流がおこなわれた唐王朝。
文化交流にともない、想像以上に多くのお酒がつくられ、宮廷や街で消費されていました。

まずは、則天武后も口にしたであろう酒の種類とその役割をみていきましょう。

唐の酒の種類

現代の中国酒といえば、アルコール度数が50度を超える白酒が有名ですよね。

唐王朝の酒は米や粟、麦などを発酵させてつくる「醸造酒」がメインでした。
度数は数%から高くても15度程度と低め。

女官
女官

現在の日本酒やマッコリのような濁り酒に近いものが多かったと考えられています。

当時の酒の種類は、次のように大きく分類されていました。

濁り酒

唐王朝で最も一般的だった濁り酒。
完全に濾過されていないため白く濁っており、甘みと酸味があるマイルドな味わいでした。

庶民から貴族まで、街で幅広く飲まれていました。

緑酒

唐王朝の詩に「緑酒」という言葉がよく登場します。
これは緑色の着色料が入っていたわけではありません。

酒が発酵する過程で、微細な麹の泡が表面に浮かび上がります。
麹の泡が光の加減で緑色に見えたことから、このように呼ばれました。

新鮮で品質の高い、贅沢なお酒の代名詞です。

葡萄酒(ワイン)

シルクロードを通じて、葡萄酒が西域(現在のトルファンなど)から輸入されました。
ワインは後に宮廷でも醸造されるようになります。

ワインが登場する有名な詩は王翰の「葡萄の美酒 夜光の杯」。
琥珀色やルビー色に輝く葡萄酒は、宮廷貴族が自ら高い身分を証明するものでした。

薬用酒

お酒にクコの実、高麗人参、松脂、ハーブや花(菊や蓮など)を漬け込んだものです。

唐王朝は医学や養生(健康管理)の意識が高まった時代。
不老長寿を願って、宮廷では薬用酒が盛んにつくられました。

酒の役割

現代ではお祝いの席やコミュニケーションで欠かせない酒。
唐王朝における酒は単なる嗜好品ではなく、次のような役割をもっていました。

政治的役割

宮廷における宴会は官僚たちの忠誠心を確かめる、派閥の結束を強めるための行事。

女性で国のトップにのぼりつめた則天武后は慣例にとらわれない豪華な宴会を開催します。
自らを支持する官僚たちに最高級の酒を下賜して、強固な権力基盤を築き上げました。

外交的役割

第二の役割は「外交と国際交流」です。
唐王朝には周辺諸国から多くの使節や留学生が訪れていました。

宮廷の宴会では、西域の激しいダンスや音楽が演奏される中で酒が酌み交わされます。
身分や民族を超えた交流に、酒が一役買っていました。

儀式的役割

則天武后は仏教を厚く信仰し、自らを弥勒菩薩の生まれ変わりだと称しました。

国家の安泰を祈る大規模な法要、天を祀る儀式(封禅の儀)では、酒を捧げます。
はるか昔の唐王朝でも、現代でも、神聖な儀礼の中心には酒がありました。

則天武后(武則天)にまつわる銘酒

政治、外交、儀式に利用されてきたお酒。
則天武后はどのようなお酒を、どのように利用したのでしょうか。

則天武后にまつわる銘酒を3つ紹介します。

西域から届いた葡萄酒

当時の葡萄酒は、西域から長距離の旅を経て唐王朝の都(長安や洛陽)に運ばれます。
葡萄酒は一般の貴族でもめったに口にできない超高級品でした。

女官
女官

赤ワインに含まれるポリフェノールに、強い抗酸化作用があるのは有名ですよね。

則天武后は醸造職人に命じて、献上されたブドウの種からワインをつくらせました。
美意識が高かった則天武后は80歳を過ぎても、みずみずしい肌と髪を保っていたのだとか。

張兄弟が開発した「武后酒」

自ら武周王朝を建国した則天武后が寵愛したのは、美少年の張兄弟。

張兄弟もまた則天武后に気に入られようと、武后酒を開発しました。

女官
女官

武后酒の材料はツルドクダミの根、赤鹿の袋角、高麗人参、焼酎、うずら2羽。
できあがるまで3ヶ月が必要な武后酒はまさに最高級の酒。

則天武后のもとには各地からさまざまな酒が届きます。
ただ、則天武后は力がみなぎる武后酒を一番気に入ったといわれています。

ハーブ酒のルーツである薬用酒

高宗の側室から正室に、そして国のトップにのぼりつめた則天武后。
激しい権力争いの中に身を置いていた則天武后は健康に気をつかっていました。

侍医に命じて、則天武后は延命長寿の薬用酒を開発させたといわれています。

高麗人参やハチミツ、クコの実、冬虫夏草や鹿の角など、当時最高峰の生薬を漬け込んだ薬用種。
則天武后は薬用種を毎日飲んで眠りにつきました。

現在販売されているハーブ酒は、則天武后が飲んでいた薬用酒がルーツです。

晩年、則天武后は張兄弟を控鶴府のトップ(控鶴監)に任命します。

控鶴府は本来、優秀な文人や芸術家を集めて文学を議論する場。
でも、実際には、則天武后と美男子が集まり、毎日宴会を開いて過ごすだけでした。

女官
女官

歴史書「新唐書」によると、則天武后は、
・美しい衣装をまとった美男子に囲まれる
・高級な葡萄酒や緑酒を並べる
などして、夜が明けるまでお酒を飲んで、歌い踊ったのだとか。

則天武后にとって、お酒は…
美容と健康を保つための薬であり、政務を忘れて楽しむための道具だったのかもしれませんね。

まとめ:いつの時代も、お酒で美容、健康、リラックス

唐王朝において、政治的、外交的、儀式的役割を果たしてきたお酒。
この他、則天武后は美容と健康を保つために、晩年は美男子と楽しむために、毎日お酒を飲んでいました。

適度な量を心がけて、則天武后のようにお酒を活用してみてはいかがでしょうか。

私が則天武后に興味をもったきっかけは、中国時代劇を配信サービスで見たことでした。
映像で見ると人物や時代の雰囲気がつかみやすく、その後に本を読むと理解がぐっと深まります。

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武則天(則天武后)のドラマはどこで見られる?配信サービスを徹底比較

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