徳川家康と一富士二鷹三茄子の関係、縁起がいいとされる理由

年が明けて、最初に見る初夢。

富士、鷹、茄子は初夢に登場すると縁起がいいといわれていますよね。

この初夢ベスト3を生み出したのは、実は徳川家康なんです。
どのような経緯で、「一富士二鷹三茄子」ということわざが誕生したのでしょうか。

徳川家康一富士二鷹三茄子関係縁起がいいとされる理由を紹介します。

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徳川家康と一富士二鷹三茄子の関係

徳川家康と一富士二鷹三茄子の関係には、3つの説があります。

徳川家康の好きなものベスト3

徳川家康が江戸幕府を開く50年以上も前の天文18年(1549年)。
駿府にある今川家で、徳川家康は人質として生活を送っていました。

永禄3年(1560年)に起きた桶狭間の戦いで、主君・今川義元が織田信長に討たれます。
徳川家康は今川家を離れ、11年間暮らした駿府から生まれ故郷の岡崎に戻りました。

それから43年が経ち、徳川家康は江戸幕府を開きます。
そして、慶長10年(1605年)には、江戸幕府第2代将軍・徳川秀忠に将軍職を譲りました。

事実上引退した徳川家康は江戸を去り、45年ぶりに駿府に戻りました。

紹介したように、徳川家康の生まれ故郷は岡崎で、駿府は人質生活を送った地。
何故、徳川家康は駿府にわざわざ移り住んだのでしょうか。

気になった側室は、駿府を選んだ理由を質問しました。
すると、徳川家康は次のように答えました。

駿河には、
① 見飽きることのない富士山
② 優秀な鷹
③ どこよりも早く食べられる美味しい茄子
が揃っている。

徳川家康は鷹狩りが大好きで、生涯1000回以上も鷹狩りを楽しみました。
また、健康オタクだった徳川家康は、旬の食材にこだわっていました。

徳川家康の駿河に移り住んだ理由が、一富士二鷹三茄子の語源になったんですね。

徳川家康の住んでいた駿河の名物ベスト3

静岡県内で富士山がよく見えるスポットとして、大人気の三保の松原。

江戸時代には、駿府に移り住んだ徳川家康のために、当時駿河城主を務めていた十男・徳川頼宣の造った貝島御殿がありました。
貝島御殿の近くには、富士山のよく見える富士見櫓がありました。

徳川家康は貝島御殿、富士見櫓、そして、折戸湾に浮かばせた船から、富士山をよく眺めていました。

富士山のふもとに生息する鷹は他の地域に生息する鷹より優秀で、鷹狩りで活躍をみせました。

富士山を眺めては鷹狩りをしたい衝動に駆られていたかもしれません。
また、駿河は昔から温暖な地域で、茄子を栽培するのに適した土地でした。

徳川家康の住んでいた駿河の高いものベスト3

駿河には、高いものが3つありました。

一つ目は、駿河一、そして、日本一高い富士山。
二つ目は、景色の良さ、鷹の質の良さで知名度の高い愛鷹山。

愛鷹山とは、富士山の南にある標高1187.5メートルの山です。
徳川家康がこの山で鷹狩りを楽しんだことから、愛鷹山と名付けられました。

三つ目は、値段の高い折戸茄子。
茄子より高い値段で売られていた食べ物はたくさんあると思います。
でも、その年に初めて収穫した折戸茄子はとても高額だったそうです。

慶応4年(1868年)、江戸幕府が崩壊し、江戸時代から明治時代へと移り変わります。
折戸茄子は栽培されなくなりますが、なんと、平成17年(2005年)に、再び栽培されるようになりました。

折戸茄子の出荷は5月中旬から12月上旬まで。
他の茄子に比べて、長い期間美味しく食べられるんですね。

縁起がいいとされる理由

一富士二鷹三茄子の語源となった3つの説を紹介しました。

でも、何故、富士、鷹、茄子が縁起のいいものとされているのでしょうか。

その答えは、
① 富士:不死(死なない)、無事
② 鷹:高い(出世する)
③ 茄子:子を成す(成功する、つくる)
という語呂合わせ。

実際、茄子が好物だった徳川家康には、16人もの子どもがいました。

長生きした、江戸幕府を開いた、たくさんの子どもに囲まれた徳川家康。
確かに、一富士二鷹三茄子は縁起のいいものばかりかもしれませんね。

まとめ:一富士二鷹三茄子は徳川家康の人生そのもの!

徳川家康一富士二鷹三茄子関係縁起がいいとされる理由を紹介しました。

一富士二鷹三茄子の語源には、
① 徳川家康の好きなものベスト3を並べた
② 徳川家康の住んでいた駿河の名物ベスト3を並べた
③ 徳川家康の住んでいた駿河の高いものベスト3を並べた
という3つの説があります。

年末に折戸茄子を食べて、縁起のいい初夢を見られるように願掛けしてみるのも楽しそうですね。

大河ドラマ「どうする家康」をもっと楽しむなら、こちらのガイドブックがオススメです。

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