屋根裏からそっと忍び込んだり、水の上を走ったり。
忍者に対して、どのようなイメージをもっていますか?
忍者の3種類の任務と6種類の道具を紹介します。
忍者は実在した?
忍者のルーツは、諜報活動を得意とするその地の地侍の集団です。
☑ 上忍:当主兼指導者。主君の要請で中忍に指示を出す
☑ 中忍:現場指揮官。数人の下人を抱えて動く
☑ 下忍:実際に任務を行う
に分かれていました。
戦国時代に活躍した忍者の流派は30を超えるといわれています。

有名な流派は三重県の伊賀と滋賀県の甲賀。
徳川家康に仕えた服部半蔵は伊賀の出身。
服部半蔵を通じて、多くの伊賀忍者が徳川家に仕えました。
その他、
・後北条氏に仕えた風磨:風魔小太郎が頭。乱波とも呼ばれる
・武田氏に仕えた甲州流透波:武田信玄の死後、徳川家康によって頭領は処刑
・毛利氏に仕えた座頭衆:座頭と呼ばれる盲目の琵琶法師で組織
などの忍者集団がいました。
任務は諜報・調略活動、破壊工作、暗殺!
忍者の任務は諜報・調略活動、破壊工作、暗殺の3種類です。
諜報・調略活動
諜報とは、相手の秘密を許可なく得ること。
調略とは、敵対していた相手を味方にすること。
忍者が行った諜報活動と調略活動について、順にみていきましょう。
諜報活動
戦で勝利するためには、事前の情報収集が欠かせません。
戦国武将・大名は諸国にスパイ(忍者)を送り、情報を集めていました。
でも、街中で忍び装束を着ていると目立ってしまいます。
そこで、忍者は虚無僧、出家、山伏、商人、放下師、猿楽師、一般人に変装して、人混みに紛れました。
この7つの変装(職業)は七方出と呼ばれました。
また、女性は特定の神社に属さず、全国を歩いて祈祷を行う歩き巫女に変装しました。
中でも、商人に変装する忍者が特に多く、変装して行商人に声をかけました。
行商人は諸国をまわるため、様々な情報を自然に入手していたからです。
商人に変装した忍者は商売の便宜と引き換えに、情報を提供させました。
・忍びいろはと呼ばれる暗号文字を使えるようにする
など、忍者は日々鍛錬に励みました。
調略活動
忍者がどんなにいい情報をゲットしても、主君がその情報をうまく活用しなければ意味がありません。
戦国武将は諜報活動によって得た情報をどのように使ったのでしょうか。
① 内応
敵の中に内通者をつくり、相手の作戦を聞き出します。
時には、嘘の情報を流して、相手を混乱させることもありました。
② 離反
寝返りをもちかけ、相手の戦力を削ぎます。
寝返る対象が重鎮であるほど、敵軍に動揺を与えることができました。
③ 離間の計
中に裏切り者がいる。敵と内通している。
など、疑心暗鬼に陥るような噂を流して、仲間割れを起こさせました。
④ 日和見
とっさに判断できない時、判断するべきではない時に採用されたのが日和見。
味方する相手を今すぐ決めるのではなく、雲行きを見て有利な相手に味方する。
家の生き残りを最優先にした場合によく選ばれた戦術です。
自国の消耗・損害を避ける調略活動は乱世を生き抜くための知恵でもありました。
破壊工作
城の一部から兵糧の補給ルートまで。
戦が有利に進むように、さまざまな施設を破壊しました。
徳川家康は甲賀忍者を使って、上ノ郷城に放火させました。
暗殺
敵軍の重鎮を暗殺し、戦力を削いだり、動揺させたりしました。
忍び六具とは?
諜報活動をメインに、時には破壊工作や暗殺に携わった忍者。
忍者は忍び六具と呼ばれる6つの道具を持ち歩いていました。
① 火種
火種を入れて、火をつけて保管しておくことができる
② 印籠
中に薬や毒などを入れて持ち歩くことができる
③ 鉤縄(かぎなわ)
麻の縄に鉤状の金具がついたもので、塀の登り降りや武器に使った
④ 編笠
敵地に侵入する際、顔を隠すために使った
⑤ 矢立・石筆
持ち運ぶことのできる筆記用具で、筆と硯がセットになっていた
⑥ 三尺手ぬぐい
90センチメートルほどの長さの手ぬぐいで、変装に使った
その他、戦いが予想される任務では、手裏剣や苦無、撒菱などの武器も持ち歩きました。
まとめ:忍者は戦国武将を陰で支えていた!
忍者の3種類の任務と6種類の道具を紹介しました。
何でもスマートにこなすイメージの忍者ですが、実際には、泥くさい仕事もありました。
戦国武将の活躍の裏には、忍者の地道な活動があったんですね。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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