高貴な身分ではないにも関わらず、20代前半で遣唐使として唐に渡った吉備真備。
吉備真備の生誕の地といわれる岡山県矢掛町に、吉備真備公園という公園があることをご存知でしょうか。
吉備真備公園の概要、囲碁発祥の地といわれる理由、見所やアクセスを紹介します。
吉備真備公園とは?
吉備真備公園は岡山県矢掛町にある小さな公園で、吉備真備の屋敷跡に造られました。
716年に第9次遣唐使として唐に渡った吉備真備。
19年間唐に滞在し、735年に帰国しましたが、吉備真備が帰国して1250年が経過したのを記念して、岡山県民の有志が記念碑を建立しました。
そして、吉備真備の地元である矢掛町が公園を建設し、吉備真備公園と名付けました。
2007年には、「日本の歴史公園100選」に選定。
毎年5月5日には、吉備公祭が行われ、子ども神楽をはじめとした様々なショーを楽しむことができます。
吉備真備公園は囲碁発祥の地?
紹介したように、吉備真備は遣唐使として唐に渡り、735年に帰国しました。
この時、吉備真備は唐から囲碁を持ち帰りました。
教養のある吉備真備は唐の第9代皇帝・玄宗(李隆基)からとても気に入られていて、帰国日が訪れても、吉備真備の帰国を許しませんでした。
玄宗の臣下は吉備真備の才能に嫉妬し、囲碁で名人と吉備真備を対決させて、吉備真備の実力を測ろう、また、吉備真備に恥をかかせようと考えました。
囲碁が終盤に差し掛かり、持碁(引き分け)になると判断した吉備真備は、バレないようにこっそりと、名人の黒石を1つ飲み込みました。
黒石が1つ足りないことに気付いた名人は、吉備真備が飲み込んだのではないかと思い、薬を飲ませて黒石を吐き出させようとしました。
ところが、吉備真備は薬を吐くだけで、黒石を吐くことはありませんでした。
これにより、吉備真備は囲碁で名人に勝利しました。
ズルじゃん。
吉備真備は唐から帰国した後、まず、朝廷に向かったと考えると、矢掛町に囲碁を持ち帰ったとは考えにくいです。
そのため、矢掛町は囲碁発祥の地ではなく、囲碁を日本に持ち帰った吉備真備の生誕の地と捉えるのが正しいのではないでしょうか。
見所
吉備真備公園は大きく5つのエリアに分かれています。
神社
駐車場から一番近いのが「吉備大臣宮」という神社です。
吉備真備を祀っていて、教養のあった吉備真備にあやかろうと、受験シーズンには志望校に合格したい受験生が参拝します。
古代の丘
吉備大臣宮の後ろに、古代の丘という広場があります。
前方後円墳の形をした広場で、東西南北の四方を守る方位石や吉備真備の功績を称えた歴史石が置かれています。
桜の名所なので、桜開花シーズンに行くのがオススメです。
館址亭
吉備大臣宮の正面に向かって左に、うどん屋「館址亭」があります。
手打ちうどんを提供している館址亭の営業時間は、11時から14時と短め。
麺がなくなり次第終了なので、館址亭で食事をしたい方は早めに行きましょう。
遊具
館址亭の正面に向かって左に、ブランコや滑り台など、小さな子どもが遊べるスペースがあります。
坊っちゃんやお嬢ちゃんは追いかけっこをして楽しんでいました。
近くにベンチがあるので、ベンチに座って、遊ぶ子どもを見守るというのもいいですね。
吉備真備の銅像
館址亭と公園の間にある階段を昇ると、高さ6.45メートルにも及ぶ吉備真備の銅像があります。
銅像の下には、吉備真備の功績について描かれた入唐絵石屏風、日時計、石碁盤があります。
吉備真備の功績を感じることができますよ。
アクセス
岡山県矢掛町東三成3872-2
【電話番号】
0866-83-1265
【営業時間】
9:00から16:00
駐車場は広いですが、近辺には気軽に立ち寄ることのできる施設がないため、吉備真備公園の駐車場に車を停めて、休憩するお客さんもいます。
吉備真備公園に車で行く場合は、時間帯に気を付けてくださいね。
まとめ
吉備真備公園の概要、囲碁発祥の地といわれる理由、見所やアクセスを紹介しました。
吉備真備公園には、吉備真備の銅像、功績を称えた歴史石などがあり、地元の方々が吉備真備を愛していることが伝わってきます。
倉敷市から矢掛町まで、車で30分程度。
倉敷に訪れた際に、矢掛町まで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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