豊臣秀吉の天下統一の実現のために、妹・朝日姫は徳川家康と政略結婚させられました。
朝日姫（旭姫）と徳川家康の夫婦仲、子供を紹介します。
豊臣秀吉の妹・朝日姫（旭姫）と徳川家康の夫婦仲
朝日姫はどのような人生を送ったのでしょうか。
また、政略結婚である朝日姫と徳川家康の夫婦仲はどうだったのでしょうか。
豊臣秀吉の妹・朝日姫（旭姫）
朝日姫は天文12年（1543年）生まれ。
豊臣秀吉の生母・仲（後の大政所）の次女として誕生しました。
朝日姫の父は織田家の足軽・木下弥右衛門、もしくは、織田信秀の同朋衆・竹阿弥といわれています。
☑ 朝日姫の父が竹阿弥であれば、朝日姫は豊臣秀吉の異父妹
となります。
徳川家康の継室になる前、朝日姫は既に結婚していて夫がいました。
朝日姫の夫は尾張国の農民・佐治日向守、もしくは、織田信長の陪臣・副田吉成といわれています。
天正12年（1584年）の小牧・長久手の戦いで、豊臣秀吉は徳川家康と和睦しました。
この時、子供のいなかった豊臣秀吉は徳川家康の次男・於義丸（後の結城秀康）を養子に迎えます。
でも、豊臣秀吉は徳川家康を家臣に加えたいと思っていました。
そこで、妹である朝日姫を徳川家康に嫁がせ、徳川家康を妹婿にしようと考えました。
天正14年（1586年）、豊臣秀吉の命令により、朝日姫は夫と離縁します。
豊臣秀吉は夫に500石の捨扶持（すてぶち。多少の生活費）を渡しました。
面子を潰された佐治日向守は自害した、もしくは、剃髪して隠居したといわれています。
また、副田吉成は捨扶持を受け取らず、出身地である烏森に隠居したといわれています。
朝日姫の事情を知った徳川家康は継室に迎えることを了承します。
雨の日が続き、婚礼は度々延期になりましたが、5月14日、朝日姫は徳川家康と再婚。
この時、朝日姫は44歳、徳川家康は45歳でした。
朝日姫は駿府城に住んだため、駿河御前と呼ばれるようになりました。
天正16年（1588年）、朝日姫は体調を崩した母・大政所に会いに京都に行きました。
一度は駿府城に帰ったものの、すぐに聚楽第に移り住みます。
天正18年（1590年）1月、47歳で病死しました。
徳川家康との夫婦仲
朝日姫と再婚したことにより、徳川家康は豊臣秀吉の妹婿になりました。
でも、徳川家康は豊臣秀吉に従おうとしませんでした。
自身の行動が豊臣秀吉の怒りに触れると思った徳川家康は、
自分が豊臣秀吉に殺されても、朝日姫を豊臣秀吉のもとに帰すように！
と家臣に指示を出しました。
朝日姫を復讐に利用してはいけないと言ったんです。
また、朝日姫が亡くなると、徳川家康は東福寺（京都市東山区）に葬りました。
更に、豊臣秀吉が亡くなった後も、徳川家康は朝日姫の追善供養をしています。
朝日姫と徳川家康の夫婦仲は悪くなかったのではないでしょうか。
朝日姫（旭姫）と徳川家康の子供は？
朝日姫と徳川家康の間に子供はいません。
正室、側室との間に、16人もの子供を授かった徳川家康。
何故、継室である朝日姫と徳川家康の間に子供がいないのでしょうか。
結婚当時、朝日姫が既に44歳だったから
紹介したように、二人が結婚した時、朝日姫は44歳、徳川家康は45歳でした。
朝日姫と結婚した後も、徳川家康は側室との間に次々と子供を授かりました。
① 60歳で授かった十一男・徳川頼房
② 66歳で授かった五女・市姫
がいます。
一方、44歳の朝日姫が妊娠、出産することは難しかったのではないかと考えられます。
もちろん、現在では、40代で妊娠、出産する女性もいます。
ただ、医療が発展していない当時は、40代で出産する女性は稀でした。
朝日姫が精神を患っていたから
駿府城に移り住む前、朝日姫はどのような生活を送っていたのでしょうか。
例えば、朝日姫の前夫が佐治日向守だったとして、想像してみましょう。
紹介したように、佐治日向守は尾張国の農民出身。
兄・豊臣秀吉が織田信長のもとで出世すると、佐治日向守も武士の身分を与えられました。
天正14年（1586年）以前の朝日姫の記録は少なく、不確かなことばかり。
ただ、父にしても、夫にしても、お世辞にも身分が高いとはいえません。
豊臣秀吉の命令により、朝日姫は関係の良好だった夫と突然離縁することになります。
そして、5ヶ国を治める戦国大名・徳川家康と再婚しました。
また、朝日姫は徳川家康の継室であり、徳川家の人質でもありました。
朝日姫に非がなくても、徳川家康が気に入らなければ、いつ殺されてもおかしくありません。
徳川家康と結婚してすぐ、朝日姫は精神を患ってしまいました。
結婚から3年後、朝日姫は47歳で亡くなります。
朝日姫と徳川家康が一緒に暮らした期間は、たったの3年間。
晩年は聚楽第に移り住んだため、実際にはもっと短いかもしれません。
二人の間に、子供の話題は上がらなかったのではないでしょうか。
豊臣秀吉が養子に迎える可能性があるから
朝日姫と徳川家康が結婚した時、豊臣秀吉には子供がいませんでした。
子供のいない豊臣秀吉は姉や家臣から養子を迎え、実子のように可愛がっていました。
もし、朝日姫と徳川家康の間に子供が生まれたら、豊臣秀吉が養子に迎えたがったかもしれません。
まとめ：朝日姫と徳川家康の夫婦仲はまずまず
豊臣秀吉の妹・朝日姫（旭姫）と徳川家康の夫婦仲、子供を紹介しました。
共に40代半ばで再婚した朝日姫と徳川家康。
二人の間に子供はいませんが、徳川家康が朝日姫に丁重に接していることから、夫婦仲は悪くなかったと思います。
とはいえ、強制的に離縁させられた朝日姫と前夫の心境を考えると悲しくなりますね。
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