則天武后こと武則天を主人公に取り上げた有名なドラマといえば、武則天-秘史と武則天-The Empressの2つですよね。
武則天が登場するドラマを見たいけど、どっちを見たらいいんだろうと迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、武則天-秘史と武則天-The Empressのキャスト、ストーリーの違いを紹介します。
武則天-秘史
「电视剧《武则天秘史》_影音娱乐_新浪网より引用」
中国で2011年11月5日に放送が開始された武則天-秘史。
回によって異なりますが、視聴率は1.14%から1.68%となっています。
視聴率だけ見ると人気がなかったように感じられるかもしれませんが、実は、武則天-秘史は大人気番組。
武則天-秘史の初回放送の視聴率は1.68%でしたが、当時の中国では視聴率ランキング第1位でした。
14億人を超える中国では、テレビのチャンネル数も膨大。
中国全土で1172チャンネル(2015年6月末時点)もあります。
私は北京市に2015年まで住んでいましたが、テレビ番組が選び放題で、どの番組を見ようかと毎日悩んでいました。
日本では2015年に初めて放送され、2021年現在では、Prime Videoで視聴可能です。
ドラマの時間は1話あたり50分で、全部で50話あります。
つまり、全て視聴しようとすると、50分×50話=2500分となり、約41時間かかります。
キャスト
武則天-秘史では、3人の女優が武則天を演じています。
14歳から30歳頃まで:殷桃(イン・タオ)
「电视剧《武则天秘史》_影音娱乐_新浪网より引用」
殷桃は1979年生まれで、重慶市出身の女優です。
中国で放送されたのが2011年なので、武則天-秘史に登場する殷桃は30歳前後となります。
30歳が14歳を演じるのは、殷桃がどんなに可愛くても、違和感があります(笑)

でも、宮廷を出て、感業寺に出家した殷桃の演技は見もの!
実年齢に近付くにつれて、殷桃が武則天役にピッタリの女優になっていきます。
30歳から60歳頃まで:劉暁慶(リュウ・シャオチン)
劉暁慶は1950年生まれで、重慶市出身の女優です。



1948年生まれだと公言したこともあり、実際の生まれ年は分かっていません。
劉暁慶は1995年に放送されたドラマ「武則天」、2007年に放送されたドラマ「日月凌空」でも、武則天を演じました。



まさに、武則天はハマり役。
武則天-秘史に登場する劉暁慶は60歳過ぎですが、60歳を過ぎているように見えないほど、肌にツヤがあります。










そして、シワがない!
政務に一生懸命励む姿と子どもを優しく見守る姿の対比は見ものです。
60歳から66歳まで:斯琴高娃(スージン・ガオワー)
斯琴高娃は1950年生まれで、広州市出身の女優です。
斯琴高娃は1998年に放送されたドラマ「大唐御史謝瑶環」、2006年に放送されたドラマ「無字碑歌」でも、武則天を演じました。



劉暁慶同様、武則天はハマり役です。
武則天-秘史に登場する斯琴高娃は60歳過ぎ。
劉暁慶とは同い年ですが、劉暁慶が演じた武則天をしっかり引き継いでいます。
斯琴高娃が演じたのは、政務に疲れつつも、The ダメ息子・李顕(中宗)、李旦(睿宗)を支えるべく、政務に励む武則天。
その一方で、夫・高宗を失った悲しみ、寂しさを、薛懐義や沈南璆との恋で埋めていく乙女のような武則天も演じます。










60歳を過ぎて、夫以外の男性に恋する。
ちょっと恥ずかしそうな姿は、見ているこちらまで「キャー💕」となります。
ストーリー
武則天-秘史は、武則天の父・武士彠が戦死し、武士彠に感謝した太宗が武士彠の娘・媚娘を後宮入りさせるところから始まります。
そして、睿宗から譲位されて、中国のトップに立つところで終わります。
保身のために、自ら娘を殺害したり、王皇后と蕭淑妃を残酷に処刑したりと、武則天の有名なエピソードが含まれています。
その他、武則天の甥・賀蘭敏之が武則天の第1皇子・李弘の結婚相手を寝取るなど、あまり知られていないエピソードを盛り込み、史実をしっかり再現しています。










個人的には、武則天が中国のトップに立った後、側近・狄仁傑や張柬之と共に政務を行っていくストーリーまで見たかったです。
武則天-The Empress
中国で2014年12月21日に放送が開始された武則天-The Empress。
回によって異なりますが、視聴率は2.004%から5.08%となっています。










武則天-秘史の視聴率の2倍、3倍であることから、武則天-The Empressがいかに人気だったかが分かりますね。
日本では2016年に初めて放送され、2021年現在では、U-NEXTやdTVで視聴可能です。
ドラマの時間は1話あたり45分で、全部で82話あります。
つまり、全て視聴しようとすると、45分×82話=3690分となり、約61時間かかります。
キャスト
武則天-秘史では3人の女優が武則天を演じているのに対して、武則天-The Empressでは、范冰冰(ファン・ビンビン)一人が武則天を演じています。
范冰冰は1981年生まれで、青島市出身の女優です。
2018年に発覚した范冰冰の脱税は、日本のワイドショーで何度も取り上げられました。
そのため、范冰冰が出演するドラマを見ていなくても、范冰冰の顔を知っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。










范冰冰の美貌に注目するあまり、脱税に関する話は耳に全く入ってきませんでした。
中国で放送されたのが2014年なので、武則天-The Empressに登場する范冰冰は33歳前後となります。
33歳の范冰冰が演じるのは、14歳から66歳の武則天。



范冰冰は身長が168cmもあります。
また、綺麗で、色気もあるので、お世辞にも14歳には見えませんでした。
後宮のライバルを蹴落としたり、皇后に冊立されたりと、地位が上がるにつれて、范冰冰のメイクがどんどん濃くなっていきます。










眉の端がつり上がり、目元は真っ黒になり…まるで悪役。
皇后としての威厳を表現するためだったのかもしれませんが、「いや、やり過ぎ」とツッコんでしまいました。
でも、メイクをやり過ぎたからといって、范冰冰の美貌が崩れることはなく、最初から最後まで目の保養になりました。
ストーリー
武則天-The Empressは、武則天が側近・張柬之から退位を迫られ、皇太子・李顕に譲位するシーンから始まります。
その後、武則天が初めて後宮入りした日を回想し、ストーリーが進んでいきます。
そして、武則天-秘史に同じく、武則天-The Empressも、武則天が中国のトップに立つところで終わります。
武則天の有名なエピソードはあまり含まれておらず、全体的にファンタジーな印象でした。










武則天が悪いことをした者に仕返しするシーンはスカッとしますが、必殺仕事人を見ているような気分になりました。
見るならどっち?
武則天-秘史と武則天-The Empressのキャスト、ストーリーの違いを紹介しましたが、それでも「どっちを見たらいいんだろう」と迷ってしまいますよね。
・武則天の生涯をしっかり学びたいなら、武則天-秘史
・武則天の生涯をざっくり学びたいなら、武則天-The Empress
がオススメです。
全体的にファンタジーな印象の武則天-The Empressに比べて、史実をしっかり再現した武則天-秘史は教科書のようで地味です。
もし、武則天に関するドラマを見始めて、「思ったよりつまらない」と感じた場合、女優や映像に満足していなければ、途中で離脱してしまうかもしれませんよね。










でも、女優や映像に満足していれば、「とりあえず見てみよう」と思って、最後まで見られるかもしれません。
好みは人それぞれですが、「范冰冰って綺麗じゃないよね」と言う人に出会ったことがありません。
武則天-The Empressは「思ったよりつまらない」と感じても、最後まで見られるドラマです。
反対に、武則天に関する本を読んだことのある方には、武則天-秘史を見てみてください。
「本に書いてあった!」と思うシーンがたくさん出てくるので、復習になりますよ。
まとめ
武則天-秘史と武則天-The Empressのキャスト、ストーリーの違いを紹介しました。
武則天-秘史は史実を重視したドラマで、武則天-The Empressは映像美を重視したドラマです。
武則天の生涯をしっかり学びたいなら武則天-秘史が、武則天の生涯をざっくり学びたいなら武則天-The Empressがオススメ。
年末年始やお盆休み、テレワークの休憩時間などのおうち時間を、武則天と一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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